
昨日
本田美奈子:最期のボイスレター」
〜歌がつないだ“いのち”の対話〜
を見ました。
番組は3年前38歳の若さで亡くなった本田美奈子さんが、入院中同じ病院に入院していた作詞家、岩谷時子さんと交換をしていた沢山の「ボイスレター」を公開したもの。
死を前にした心の心境というのはどうゆうものだろう・・・
そんな下世話な興味で、普段見ないテレビを見てみたのですが、そんな思いはずかしいぐらい、
本田美奈子さんは清く美しい、精神的にも強く本当に心の優しい女性だと思いました。
ボイスレターは、怪我で入院をした90歳近い老齢で家族のいない岩谷時子さんを元気付けようと本田美奈子さんから始めます。
この時本田美奈子さんは無菌室病室にて首から抗癌剤を投与していました。
健康な者には想像もできないと聞く、抗癌剤の副作用の辛さの中、口から血を吐きながらも、岩谷さんを励ます本田さんの姿勢にただただ感動、本当に美しいものを見たような気になってしまった。
本田美奈子さんは毎回1曲づつ歌を歌って岩谷時子さんを励まします、その数32曲、その多くが岩谷さんの作詞した曲。
岩谷時子さんは、越路吹雪の愛の賛歌なども作詞した人で、慈愛に満ちた詩を多く作った人です。本田美奈子さんとの出会いは、本田さんがミスサイゴンやレ・ミゼダブルなどのミュージカルに出演するようになってからだということです。
二人の会話はとにかくお互いを思いやる言葉に満ちています。
本田美奈子:
「ねえ、お母さん。お母さんの詩ってすごいでしょ。心にいっぱいキズをおってしまって、自分が生きているのも辛くなるような子供達が最近増えていると思うんですね。そういう子供達に、お母さんの詩のメッセージ伝えるために、子供達の前で歌うことができたらいいなって、今思いました。」
岩谷時子:
「とっても綺麗な歌声を聴いて、さわやかな気持ちで寝むれない春の夜を眠りました。やっぱり色々と考えることの多いこの頃だけど、あなたも私もこれから頑張って生きていかなければならない宿命を持っていると思うのね。だから、力を合わせて、何とか幸せに、周囲も幸せになるように頑張りましょうね。」
本田美奈子:
「(今、白血病の)この痛みは、人の痛みがわかるための痛みなんだと思う。」
岩谷時子:
「人は自分の幸せのためでなく、誰かの幸せのために生きている」
「私たちは自分の不幸せのことは考えず、人の幸せだけを考えて生きていきましょうね」
病気の二人が社会の憂いを考えるやり取り。
死の目前においても人に対する優しさや思いやりを忘れていない。
私は思わず涙してしまった。
どんなに自分が不幸でも絶対に人を攻めないし愚痴もいわないどころか、人を励まし社会を憂う。
それが、どんなに美しいことかを本田美奈子さんは教えてくれた気たします。
このボイスレターのやり取りは、亡くなる2ヶ月前までつづきます。そして、この32曲が本田美奈子さんの最後の録音となりました。
岩谷時子さんだけに披露したコンサート。
それが、本田美奈子さんにとって本当のラストコンサートになったのでしょ。
こころ洗われるような歌声
本当に素晴らしいラストコンサートでした。
ボイスメッセージに
ドボルザークの「新世界」に本田美奈子さん自身が詩をつくり歌った曲が入っていましたので書き出しておきます。
時は待たず 過ぎてゆく 悲しい時も 止まらずに
過ぎゆく日々 刻むまま 笑い会える 喜びを
守り給え この世界 永遠に続く幸せを 幸せを
消える心 持つならば 実る心 与えよう
そっとそっと、少しずつ 明日の花を 咲かせよう
守りたまえ この世界 永遠に続く幸せを 幸せを




