2006年03月27日

心の処方箋

先日、知り合いがこのプログはやさしい文章を書いているねと言ってくれました。
その方もプログを書いていますが、自分の文章は硬くていけないと私の文章をほめるような言い方をしてくれたのです。でも、私はただ単に難しい文章が書けないだけなのですよ。内容も大してないので、子供の作文みたいなものです。とりあえず書いていけば文章力でも付くかなと思いつつ書いてるようなものかもしれません。

その方は食と文学に関することを書いているのですが、その話をしていて思い出したのが、J・M・ジンメルの『白い国籍のスパイ』という小説。
この小説には食事が出てきます、レシピまで沢山書いてあってまさに食と文学が融合した本、とちょっと思い出しました。

ただ、それだけじゃなく、この本は私にとっては心の処方箋にしている本なのです。
皆さんは心に効く本を持っていますでしょうか?
それは人それぞれ違うと思いますが、
私が一番落ち込んだときに思い出す物語は「ラマンチャの男」でこれは私にとっては万能薬とも言える薬です、でもその他にも局部に効く薬があり、人間関係に悩んだときや八方塞で悩んだときに効く薬がこの「白い国籍のスパイ」なのです。人に裏切られたときにも効きますね。

私がこの薬を見つけたのはアフリカのケニヤのナイロビにあるリバーハウスという日本人旅行者が集まるホテルにある本棚。その後私はODAの仕事でケニアの山奥へ移ったのですが、そこでこの「白い国籍のスパイ」を読みました。田舎の村でしたのでなんの娯楽もなく、この本を読むのが一番の楽しみだった記憶がある。
そんな個人的な思い出を抜きにしても、この「白い国籍のスパイ」はとにかく面白い本です。
開高健が「トイレに行くのも惜しい」と評したスパイ小説らしいですが、まさにスリルとサスペンス ハラハラドキドキの連続でとにかく先が気になって確かに寝るのも惜しいぐらいの小説だった。

簡単な内容を書くと
舞台は第2次世界大戦前夜から戦後の混乱期とうし現代までスパイとして生きざるをえなかった男の半生の物語、
主人公トーマス・リーヴェンはイギリスの銀行員だったけれども奇数な運命によりイギリスのM16 ドイツのゲシュタポ、ロシアのKGB アメリカのCIA フランス政府などから寄ってたかってスパイになるように強制されてしまう、そして、主人公はそれぞれの諜報機関で大活躍というか、彼らに従うようで従わず、片っ端から一杯食わせてしまう、それでいて全て丸く治めてしまう。そんな世界を股に掛けたスパイの奇想天外な痛快な物語。
この主人公トーマスが凄く魅力的、不屈の精神を持つ平和主義者で、それぞれの国のスパイになったとしても、それは彼の持っている変わらぬ人間愛が行動の原点となっています、この本を読んでいて、敵対した人の間に入ったときの解決方法は人間愛しかないと思わせる、そんなトーマス・リューヴェンは今では私の心の中のヒーローの一人になりました。

そしてこの物語で非常に特徴的な設定は、トーマス・リューヴェンは絶対絶命の危機に陥ると”料理”を作り出すこと、
「最良のアイデアは常にキッチンから」 
これは主人公、トーマス・リューヴェンの言葉。
この言葉のとおり料理で世界の危機すらも回避してしまい、本にはそのときの料理のレシピが何十品も載っているというなんともユーモアにとんだ奇抜な構成になっています。
私も料理を作るのが好きですが、私が料理を作り出したのはアフリカ以降ですから、ひょっとしらこの本の影響かもしれないです。

そういえば、この本を読んだときそのレシピを元に料理を作ってみたいなと思ったことを思い出した!
今は本が手元のないので、今度またこの本を手に入れて挑戦してみようと思います。


この本は私にはよい処方箋となった本ですがほかの人はどうかな・・・・心の処方箋は人によってかなり効き目が違いますからね・・・
どちらにしても、ただ読んでいるだけでも面白いので機会がありましたら読んでもらいたいなと思います。




それと・・・
私はまだ、恋愛で傷ついた時に効く薬を見つけていないな・・・・
いずれ見つけたら書きますね。


さて、明日は何の料理を作って食べようかな。


posted by teruterufox at 00:04 | 東京 ☁ | Comment(0) | TrackBack(0) | 日記
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