2008年08月29日

銀河鉄道の夜

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もし風や光のなかに自分を忘れ世界がじぶんの庭になり、あるひは惚として銀河系全体をひとりのじぶんだと感ずるときはたのしいことではありませんか。

宮沢賢治が兄に書いた手紙より



先日、「猫の事務所」のことを書きましたが、うれしいニュースを発見! 来年、「グスコーブドリの伝記」のアニメ映画が公開されるとのこと、それも、23年前の名作アニメ「銀河鉄道の夜」のスタッフが再集結して、キャラクターも同じ猫のジョバンニがブドリを演じるそうだ!
20数年振りにジョバンニのうるるの瞳にあえるとは! 
ていうか、この間もDVDで銀河鉄道の夜をみたんですけれどもね。

アニメ銀河鉄道の夜は、私の好きなアニメ、名作と言っていいでしょう。
ちょっと暗いけど、音楽、構成、演出、などの完成度がとても高く、宮沢賢治世界の独特な静寂を見事に表現しています。
私は特に柔らかく美しくそして暖かい絵が好き、23年を経ていますがその魅力は全く失っていません。
一度目は退屈かもしれないけれども、
授業のクラッシク音楽が退屈だったのが、何回かじっくりと聞くとその良さが分かる、どんどん深くなってくる、そんな感じの映画なんですよ。

もちろん原作の銀河鉄道の夜が素晴らしいのは言うまでもありませんよね。
私は、星の王子様みたいに世界に知られてもおかしくないのになと思ったものです。

本当に美しい文章の中にとても大切なことが含まれている、そして不思議な物語。
読んだ時80年以上前の岩手の片田舎で書いた宮沢賢治のセンスに、ただただ感心してしまいました。

だいたい、「銀河」と「鉄道」を合わせた、「銀河鉄道」だけでも、素晴らしい感覚なのに、更に「夜」までつけてしまったのには驚嘆します。
題名だけで美しく不思議な世界を表現している、
このセンスやっぱ凄いですよね!

この「銀河鉄道の夜」を朗読したものを聞いたことがあるのですが、
それも素晴らしく、改めてこの本が詩のような美しい言葉で綴られているんだなと感じました。
私のおばあちゃんは東北弁で何を言っているのか全然わからなかったので、おまえは本当に岩手県人か?と疑いたくなるぐらいこの本の文章は美しいのです。

youtubeで聞けますので、興味のある人は聞いてみて下さい。

桑島法子さんの朗読「銀河鉄道の夜」
  1/8
  2/8
  3/8
  4/8
  5/8
  6/8
  7/8
  8/8

声優の桑島法子さんの朗読のうまさにも脱帽です。
詩的な文章だからか、
読むよりも言葉として発せられたほうが、ずうっと心に響く気がします。


物語には、天気輪の柱や三角標などの不思議な言葉が出てくるのですが、それは賢治の造語で誰も見たことがない、読む人がそれをイメージするしかありません。それぞれの人がそれぞれのイメージを持ってます、それゆえ映像化するのは難しいといわれています。

数々の不思議な言葉の中で、石炭袋という宇宙の黒い孔が出て来きます。明らかにブラックホールを思わせ私はそれをイメージしたのですが、ブラックホールが発見されたのは賢治が亡くなったずーと後、戦後のことなんです。
それを考えるとセンスがいいとゆう以上になんか不思議な感じがしませんか。

そういえば、グスコーブドリの伝記も二酸化炭素(CO2)が地球を温暖化させる話しで、大正時代そのことを童話にしている人がいたというのもまた不思議な気がします。
そんな古さを感じさせない不思議な魅力が宮沢賢治の作品にはあるようです。


銀河鉄道の話を書くと長くなるのでまとめ。

この本は何を書いているのかというと、
宮沢賢治の幸福論を物語にしたのではないだろうか、


「けれどもほんとうのさいわいは一体何だろう。」
ジョバンニが云いました。

「僕わからない。」
カムパネルラがぼんやり云いました。


本当の幸福を「わからない」と言った、宮沢賢治。

でも、

さそりのように・・・
よだかのように・・・・
全てを超えた先に光っているのかもしれないと。


そう書いてあるような気がします。



星めぐりの歌  作詞作曲宮沢賢治


posted by teruterufox at 18:54 | 東京 ☁ | Comment(1) | TrackBack(0) | 日記
この記事へのコメント
初めまして。検索してきました。
銀河鉄道の夜のファンです。
グスコーブドリは、今年の7月に公開決定とのことです。
しかし、今まで、次回作のお話が出ていたことを知りませんでした。。。同じスタフッフの方々によるものと知り、大変ワクワクしてきました。

現在、このサントラ収録風景を視聴中です。
http://live.nicovideo.jp/watch/lv78970607?ref=top
生の現場を垣間見ることができる機会は、ありがたいでね。。。
Posted by コルシカン at 2012年01月30日 19:23
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